相続税

相続税

相続税について

当サポートセンターでは、戸籍の確認から相続財産評価、遺産分割協議書の作成など、相続手続に必要な全ての手続をお手伝いいたします。

相続税申告は自分自身で行うことも可能ですが、税の専門家である税理士に申告業務を依頼することが一般的です。しかし、相続税の納税額は申告を依頼する税理士によって差がでることもあるため、どの税理士でも良いというわけではありません。

税理士の中でも専門分野・得意分野があり、相続関連業務を得意とする「相続税に強い税理士」に依頼すると、納税額を大幅に減らすことができるケースがあります。

よくあるお悩み01 相続が発生したけどいつから税理士に相談をすれば良い?
よくあるお悩み02 相続税申告を税理士に依頼したいが、どの税理士が良い?
よくあるお悩み03 税理士によって相続税申告に違いがあるの?
よくあるお悩み04 相続税申告に強い税理士のメリットは?

相続人調査と財産調査

相続は、亡くなった方から相続人へ財産などを移転することです。

どの財産を相続するのか、その財産がいくらになるのかに目が行きがちですが、それ以前にそもそも誰が財産を受け取る権利があるのかを確定しなければ手続きが進みません。

「だいたい分かるから、調べなくても大丈夫。」と考えでいると、思わぬ事態に陥ってしまう危険性があります。
想像もしなかったような人が相続人として出てくることも少なくはありません。
それが早い段階であれば良いのですが、遺産分割協議がまとまった後だと大変な手間が掛かります。

また、遺言や死因贈与契約等がある場合、相続人以外の人が相続財産を取得する可能性がありますので、しっかりと誰が相続人であるのかを把握することは非常に重要です。

また、どのような財産があるのかもしっかりと確認しておきましょう。

相続人調査と法定相続

誰が相続人になりえる権利をもつのかは民法で決められています。
それを「法定相続人」と言います。

相続財産とは

相続は、色々な財産や権利・義務をそのまま受け継ぐということです。
亡くなった人が持っていた財産や権利・義務のすべてが相続することになりますから、借金も一緒に相続しなければいけないのです。
原則として、「すべて相続するか」「すべて放棄するか」しかありません。
ですから相続が発生して2ヶ月以内の早い時期、どんなに遅くとも3ヶ月以内には相続財産額がプラスなのかマイナスなのかくらいは確認できる調査をしなければいけません。
財産には、相続財産とみなし相続財産、祭祀財産の3種類があります。

みなし相続財産とは

相続税は被相続人の財産に対して課せられる税金です。
死亡保険金や死亡退職金もその対象となり、課税の対象となります。
どのような財産が相続財産とみなされるのかきちんと確認しましょう。

相続方法の決定

相続人が確定し、遺産の概要も見えてきましたら、あとはそれをどう分けるかですが、遺産にはプラスの財産とマイナスの財産があり、プラスの財産が多いか少ないかによって分ける際の考え方も変わってきます。

そこで、どのように考えるのかをみて行きましょう。

単純承認

遺産がプラスかマイナスかにかかわらず、遺産をそのまま引継ぐ方法です。

相続財産と債務を無条件・無制限に全て引き継ぐ方法を単純承認といいます。

相続開始を知った時から3ヶ月以内(熟慮期間とも言います)に限定承認・相続放棄の手続きをとらない場合、自動的に単純承認となります。
しかしながら、相続開始を知らなかった場合は、相続人に単純承認の意思があったものと認める理由がないため、単純承認したものとは、認められません。

単純承認したことになる一般的なケースは以下の3つになります。

ケース01 相続人が、相続財産の全部又は一部を処分したとき。
ケース02 相続人が相続開始を知った時から3ヶ月以内に限定承認又は放棄をしなかったとき。
ケース03 相続人が、限定承認又は放棄をした後でも、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私的にこれを消費し、又は悪意でこれを財産目録に記載しなかったとき。

これらの場合は、相続する意思がたとえなかったとしても、自動的に単純承認になりますので注意が必要です。
また、単純承認は無限に権利義務を承継するため相続するという判断は慎重に行なう必要があります。

相続放棄

プラスの財産よりもマイナスの財産が多い時など、何らかの原因で相続人になりたくない場合に相続権そのものを放棄することを「相続放棄」と言います。

例えば、被相続人に多額の借金があった場合などは、相続人がそれら財産や借金の相続を「引き継がない」と申請することができます

相続放棄できる物としては、基本的には相続対象となるもの全てとなります。

相続対象となるもの

対象01 「不動産」「現金」「株式」「自動車」等のプラスの財産
対象02 「借金」「住宅ローン」「損害賠償請求権」「損害賠償責任」等のマイナスの財産

相続放棄ができる期間はたったの3ヶ月・・・・!?

相続放棄は、通常の場合は、被相続人が亡くなったときから3ヶ月以内に、家庭裁判所に相続放棄の申立をしなければいけません。

相続放棄をするかどうかを判断するためには、相続人が財産、借金のどちらが多いのか調査してその内容を把握する必要がありますが、その調査期間として、「3ヶ月」の期間が設けられているわけです。

条件が揃えば3ヶ月を過ぎても相続放棄できる可能性は高い!!

相続放棄をしようと思ったが、3ヶ月を過ぎてしまっているためできない!諦めて欲しい・・・・といわれてしまった方。

諦めるのはまだ早いです。

一定の条件が揃えば3ヶ月を過ぎても相続放棄できる可能性は高いのです。

相続放棄は相続が発生して(親族が亡くなられて)から3ヶ月以内にするのが通常ですが、例えば、「亡くなったことを知っていた。自分が相続人であることも知っていた。ただ、借金があることを知らなかったから相続放棄はしなかった。」というケースの場合、最高裁判所は相続放棄を認めました。

昭和59年4月27日、最高裁判所は下記のように判断をしました

死亡という事実および自分が相続人であることを知った場合でも、被相続人に相続財産が全く存在しないと信じており、かつ、相続人においてそのように信ずるについて相当な理由があると認められる場合には、相続人が相続財産の全部若しくは一部の存在を認識したとき又は通常これを認識し得べかりし時から起算される。

要するに、3ヶ月を過ぎても相続放棄が認められる場合があるということです。

限定承認

プラスの財産とマイナスの財産のどちらが多いかわからない場合に、プラスの財産の限度の範囲でマイナスの財産も相続する方法です。

限定承認とは、被相続人の残した財産において、プラスの財産とマイナスの財産があった場合に、プラスの財産の限度においてマイナスの財産も相続し、それ以上のマイナスの財産を相続しない方法です。 

限定承認をする場合は、以下のような手続きが必要となります。 

手続き01 相続人全員の総意が必要となります。
手続き02 相続の開始を知ったときから3ヶ月以内に「限定承認の申述審判申立書」を家庭裁判所に提出します。
手続き03 限定承認を選択した場合には、不動産などの値上がり益がある場合には、その値上がり益が精算されると考えるため、譲渡益相当額の所得税が課税されます。

※限定承認は単純承認に比べ、無限責任ではなく有限責任という大きなメリットがあるため、利害調整が必要だと考えられており、手続きが複雑になっています。 

そのため、限定承認をする際には 経験豊富な専門家にご依頼下さい。

限定承認が有効なケースとしては、以下のようなものが考えられます。

ケース01 債務が超過しているかどうかはっきりしない場合。
ケース02 家業を継いでいくような場合に、相続財産の範囲内であれば債務を引き継いで良いというような場合。
ケース03 債権の目処がたってから返済する予定であるような場合。
ケース04 債務を加味しても、どうしても相続したい相続財産があるような場合。
ケース05 家宝等の特定の相続財産を相続したい場合。

いずれにしても、相続が発生した早い段階から相続人、相続財産を調査して、相続しても良いものなのかするべきではないかの判断ができる状態を作ることが重要です。

限定承認の流れ 

  • 1・家庭裁判所に限定承認申述をします。(相続の開始を知ったときから3ヶ月以内に実施します)

    相続人が複数いる場合は、全員が共同して申述する必要があります。 ※すでに相続放棄をした人がいる場合には、その人を除いた全員で限定承認の申述をします。

  • 2・家庭裁判所から審判書の謄本を交付します

    申述が受理されると、家庭裁判所は限定承認申述受理の審判を下して申立人に審判書の謄本を交付します。 相続人が複数いる場合は、家庭裁判所は、このとき同時に相続財産管理人選任の審判をします。 相続人は、必要があれば家庭裁判所に請求して、限定承認申述受理証明書を交付してもらうことができます。 家庭裁判所が限定承認手続に関与するのはここまでで、後は相続人(相続財産管理人)が手続を進める必要があります。

  • 3・相続債権者への債権届出の公告をします(限定承認後の5日以内に開始し、2~3ヶ月公告する)

    相続人は、限定承認をしたのち5日以内(相続財産管理人が選任された場合にはその選任があった後10日以内)に一切の相続債権者・受遺者に対して、限定承認をしたこと及び一定の期間内に債権等があればこれを申し出るように官報に公告を出します。 この一定の期間は2ヶ月を下ることができません。 この期間内は、相続には各債権者に対してその弁済を拒むことができます。

  • 4・配当弁済手続をします

    上記の公告で定めた期間が過ぎると、相続人(相続財産管理人)は、届出のあった債権者やその他の知れたる債権者に対して、それぞれの債権額の割合に応じた配当を行います。 債権者のうち、利息制限法を超える利息で貸付を行っているような債権者については、利息制限法による引き直し計算をして、残債が残ればその額を基準として配当し、過払金が発生しているような場合には過払金の返還を受けます。 相続財産の中に不動産があるときは、相続人(相続財産管理人)は裁判所に不動産競売の申立をしてその不動産を換価します。

  • 5・家庭裁判所への鑑定人選任の申立します

    上記のように相続財産のうちの不動産について競売を申し立てると、第三者がその不動産を競落してしまう可能性があるため、相続人がその不動産に住み続けることが難しくなります。 そこで、どうしてもその不動産を手元に残したいというような場合には、家庭裁判所に鑑定人選任の申立をして、不動産競売手続を止めることができます。被相続人が生命保険に入っており、相続人がその不動産を買い取れる程度の生命保険金を受け取っているというような場合には、この方法で不動産を手元に残すことができます。

  • 6・残余財産の処理をします

    上述の債権届出期間に申し出なかった債権者や、相続人が知らない債権者がいた場合には、これらの債権者は、以上の配当手続の結果残った残余財産についてのみ弁済を受けることができます。

相続時精算課税制度を活用した節税対策


相続時精算課税制度は、親から子への資産の移転を早期に促すために導入された制度です。

相続時精算課税制度を活用して贈与を行うと、2,500万円までの財産は非課税で贈与することができるため、相続財産が基礎控除以下の方には大変有効な制度です。
※但し、今後の税制改正等で、相続税の基礎控除が引き下げられる可能性が高いため、導入は慎重に判断下さい。

相続時精算課税制度のメリットとデメリット

相続時精算課税制度のメリット

  1. 子供一人につき、2,500万円まで贈与をしても贈与税がかからない
    2,500万円を超えるまでは贈与税がかからず、仮に超えても20%の贈与税がかかるだけなので、贈与しやすい。 
  2. 財産価値が上昇局面では、相続税を抑えることができる
    相続が発生した場合の相続財産の評価は、制度利用時の時価で行うため、財産価値が上昇局面の時は、相続財産価額を低く抑えることができ、節税につながる。 

相続時精算課税制度のデメリット

  1. 相続時精算課税制度を選択すると暦年課税を選択することができない 
  2. 財産価値が下降局面では、相続税が高くなってしまう可能性がある
    相続が発生した場合の相続財産の評価は、制度利用時の時価で行うため、財産価値が下降局面の時は、相続財産価額が高くなり、相続税額の増加につながる。 

相続時精算課税制度を受けるための要件
適用対象者 贈与者は65歳以上の親、受贈者は贈与者の推定相続人である20歳以上の子(子が亡くなっているときには20歳以上の孫を含む。) 適用対応財産 贈与財産の種類、金額、贈与回数に制限なし 税額の計算 
贈与税:一人2,500万円までは非課税 
超過した場合は一律20%課税 相続時:贈与時にもらった財産と相続財産を合算して、相続税を計算。
尚、相続財産の評価は贈与時の時価を適用。 適用手続き 贈与を行った、翌年2月1日~3月15日の間に納税地の税務署に書類提出 

このように、大きなメリットもある相続時精算課税制度ですが、難しい判断を要する制度ですので、必ず事前に税理士に相談することをお勧めします。

小規模宅地の特例

被相続人が事業用もしくは居住用に使用していた土地を相続する際、「生活基盤」であることを考慮し、一定面積を上限に減額することができることが認められています。これを「相続税の小規模宅地等の特例」と言います。 

尚、小規模宅地等の特例は2015年1月1日より適用された税制改正で、一部適用面積が拡充されましたので、改正前と改正後を合わせて記載いたします。

小規模宅地等の特例の要件及び内容 

    •  
    • 改正前
    • 改正後
    • ①居住用宅地の適用対象面積の見直し
    • 240㎡
    • 330㎡
    • ②居住用宅地と事業用宅地を併用する場合の限度面積
    • 限定的に併用(居住用・事業用合わせて400㎡まで)
    • それぞれの限度面積(居住用330㎡事業用400㎡を合算)(貸付用を除く)
    • ③二世帯住宅における適用要件の緩和
    • 内部に行き来ができる様式の住宅のみ適用
    • どのような様式の二世帯住宅でも適用
    • ④老人ホーム入所における家屋の敷地の適用要件
    • 入院の場合と異なり、病状が回復し帰宅できる可能性が低くなかなか該当しない場合が多い。
    • 被相続人に介護が必要なための入所であること
      貸付などの用途に供されていないなどの要件で特例の適用が可能になりました。

居住用宅地の適用要件の緩和・柔軟化 ③ ④については平成26年1月1日以後の相続・遺贈について適用する。
特例の対象として選択する宅地等の全てが特定事業用等宅地等及び特定居住用宅地等である場合には、それぞれの適用対象面積まで適用可能とする。
なお、貸付事業用宅地等を選択する場合における適用対象面積の計算については、現行どおり、調整を行うこととする。

小規模宅地等の特例は、平成10年の改正によって要件が厳格化されていると同時に、適用されるか否かの判定が難しくなりましたので、ご自身で判断せず、早めに税理士に相談されることをお勧めいたします。
相続サポートセンターでは財産評価・相続税のシュミレーション・相続対策などお手伝いいたします。

相続税計算シミュレーション

相続税は実際にいくらかかるのか?

相続税が実際にいくらかかるのか、亀戸・錦糸町相続サポートセンターでは、相続のご相談の前に相続税計算のシミュレーションデータ提供することも可能です。

相続税計算シミュレーション

相続税計算のシミュレーションは右記のようなデータでご提供しております。
下記の相続税計算シミュレーションの資料は例ですので、一部となります。


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