土地の評価は、税金の計算をする上で重要です。
評価方法には「路線価方式」と「倍率方式」があり、いずれも相続税の課税評価に用いられます。
それぞれの特徴と評価方法についてお話しします。
路 線 価 方 式
路線価は、毎年国税庁が発表する主要道路沿いの標準的な土地
1平方メートルあたりの価額を基準に土地を評価する方式です。
主に市街地や地価が明確なエリアで適用されます。
評価方法
- 基準路線価の確認
・対象地の接道している道路に設定された路線価を確認します。
(国税庁の「財産評価基準書」より取得します。
・路線価は1平方メートル当たりの価額1000円単位で表示されています。
- 補正計算
・土地は様々な形状をしています。奥行や接道条件などの影響を考慮し、補正率を乗じます。
(例えば 奥行補正率、間口狭小補正率、不整形地補正率など、また二路線・三路線に面する宅地の加算率など)
・補正後の路線価に土地面積を乗じ、評価額を算出します。
例>路線価が200千円/㎡、土地面積が100㎡、補正率が0.95の場合
評価額=200,000×0.95×100=19,000,000円
倍 率 方 式
倍率方式は、固定資産評価額に一定の倍率をかけて土地の評価額を算出する方法です。
地方部や市街化調整区域など、路線価が設定されていない地域で用いられます。
評価方法
- 固定資産税評価額の確認
・市町村が作成する固定資産税課税明細書に記載された評価額を確認します。
- 倍率の確認
・国税庁が公表する倍率表から、対象地の倍率を確認します。
- 計算
・固定資産税評価額に倍率を乗じて評価額を求めます。
例>固定資産税評価額が500万円宅地で倍率が1.1の場合
評価額=5,000,000×1.1=5,500,000円
以上の計算はあくまでも、相続税上の価額の計算方法です。実際の売買価格ではありませんのでご注意ください。


